2026年10月11日|在庫管理の基本
前回は、ばらつきが大きいときは安全在庫を多くし、小さいときは少なくすると欠品を減らせることを学びました。
理由はこうでした。「リードタイム期間中の平均売上数量」と在庫数量が同じになったときに発注すると、リードタイム期間中に平均より多く売れてしまった場合に欠品します。その多く売れてしまった分を吸収するために、安全在庫が必要になるのです。
例えば、売上数量が①100、102、98、100、103、97(平均100)であれば安全在庫は少なくてよく、②100、150、50、190、10、100(平均100)であれば多くする必要があるということです。
ここで一つ思いつくことがあります。このばらつきの具合を一つの数値で表せれば、その数値を基準に安全在庫を決められそうだということです。例えば①のばらつきの大きさが2.3、②が65というように数値化できれば、①は小さく、②は大きくと、根拠をもって設定できます。そんなことができるのでしょうか。
それができるんです。とても便利な数値があります。それを標準偏差といいます。平均と同じ統計量と呼ばれるもので、ばらつきの大きさを一つの数値で表したものです。実際に計算すると、①の標準偏差は約2.3、②は約65になります。同じ平均100でも、数値にするとこれだけの差があるわけです。
まずはここでは、ばらつきは一つの数値で表すことができ、それが標準偏差であり、安全在庫の設定に使えるということを覚えてください。
次回は、この標準偏差の中身を見ていきます。